歯が欠けた
虫歯が原因の場合
虫歯によって歯が欠けてしまう時は、歯と歯の間から虫歯になる症例が多くあります。その症例は、まず外側の体の中で一番硬いと言われているエナメル質を点状に溶かし、次にその中の象牙質を溶かしていきます。この時にエナメル質と象牙質では硬さが異なり、象牙質の方が柔らかいため、虫歯は象牙質を先に溶かしていきます。そのため、外側のエナメル質は残っているものの、中の象牙質は溶けて空洞となり、自分自身では気付かないうちに歯が脆くなっているので、食べ物などでも欠けてしまいます。
歯ぎしり・食いしばりが原因の場合
歯ぎしり・食いしばりは、起きている時より、睡眠時の無意識のうちに、ギシギシしたり、グッと噛み締めたりすることが多いです。歯ぎしりや食いしばりがあることで、歯に様々な方向からの強い力がかかり、特に神経の処置をしてある歯(失活は)の場合、歯が脆くなっているので、強い荷重に耐えきれなくなって、破折してしまうことも多くあります。
外傷が原因の場合
交通事故や転倒など、強い外的な衝撃などの要因で、歯が欠けたり、脱臼したり、破折したりすることがあります。
歯が脱臼してしまったら歯を保存液、生理食塩水、牛乳などにつけて、緊急での対応を必要とすることが多いのですぐに連絡下さい。
酸蝕歯の場合
歯の表面は、体の中で一番硬いと言われているエナメル質という硬い材質で覆われていますが、それが飲み物、食べ物なので、歯が酸性に傾き、エナメル質が柔らかくなります。その状態で歯ぎしりや食いしばりなどの習慣が起こると歯が削られてしまうのです。
治療方法
●小さくかけている場合
レジン充填と呼ばれるプラスチックの白い詰め物で欠けたところを詰めます。
●中くらいにかけている場合
レジン充填と呼ばれるプラスチックの白い詰め物で欠けたところを詰めか、被せ物になるかは欠けた歯の部位、大きさにより異なります。
●大きくかけている場合
被せ物にする必要があります。
※治療方法としては、虫歯の治療方法とほぼ同じです。
→詳しくは虫歯の治療へ
●大きく破折してしまった場合
大きく欠けた場合の中でも、歯が歯茎の下の方まで(骨縁下)まで広がる程まで大きく欠けた場合は、歯の保存方法が難しくなり抜歯になる可能性があります。その場合、抜歯した後はそのまま放置しておくと、噛み合わせが悪くなり、更に歯を失うことになります。
歯を失ってしまった場合、インプラント治療、入れ歯、両隣に歯がある場合は、ブリッジで治療することもできます。
→歯を失ってしまったへ
詰め物がとれた
合着用のセメントが劣化した
ことが原因の場合
金属の詰め物を歯に接着する時に使うセメントと呼ばれる合着剤は、治療後何年も経過していくとセメントが劣化して溶けていき、詰め物が外れることがあります。
※合着とは、被着面の凹凸に材料が入り込んで固まり、脱離しなくなる機械的な原理のことです。固まっているという状態であるだけで、歯と一体化しているわけではありません。
治療方法
歯の形を整えてから型取りをして詰め物を作り直します。
詰め物と歯の間に虫歯が
出来たことが原因の場合
歯と詰め物の隙間には、ミクロのレベルで若干の隙間があり、セメントの溶けだしが起こり、そこから細菌が入ることで2次虫歯になるとがあります。2次虫歯ができると歯と詰め物の隙間ができ詰め物がとれることがあります。
治療方法
虫歯を削って取り去り、型取りをして詰め物を作り直します
歯ぎしり・食いしばりが原因の場合
歯ぎしり・食いしばりは、起きている時より、睡眠時の無意識のうちに、ギシギシしたり、グッと噛み締めたりすることが多いです。歯ぎしりや食いしばりの癖があることで、歯に様々な方向からの強い力がかかることで詰め物が外れてしまうことがあります。
治療方法
マウスピースを使用することで歯に加わる力を分散させることができ、歯やつめ物・かぶせ物が欠けたり割れたりするのを予防します。