訪問歯科診療について
訪問歯科診療とは?
訪問歯科診療とは、身体的、精神的理由で歯科診療所に通院できない方に対して当院の歯科医師、歯科衛生士が自宅や介護施設、病院等に訪問させてもらい歯科治療や専門的口腔ケアを行うことです。
こんな方へ
・高齢や病気でお身体が不自由な方
・お身体に障害を抱えていて通院が困難な方
・寝たきりで通院が困難な方
・1人で通院が困難な方
訪問診療の内容
●一般歯科治療
・入れ歯の作製、調整
・虫歯の治療
・抜歯
・歯の詰め物、被せ物
●口腔ケア
お口の中の細菌が原因となり誤嚥性肺炎を引き起こすことがあります。定期的に口腔ケアを行うことで肺炎リスクの低減につながります。
●口腔リハビリテーション
摂食・嚥下機能の評価を行い、機能の衰えがみとめられる方にはリハビリテーションを行い口腔機能の維持、回復に努めます。
上記3つは、疾病の内容や疾病のステージや時間の経過とともにその比重が変化していきます。この3つの柱を同時にみていく必要があると考えています。
訪問診療の流れ
①まずはお電話にてご予約、お問合せください
↓
②来てほしい日時を決める
↓
③歯科医師と歯科衛生士が訪問させて頂き、口腔内の診察を行い治療方針をご説明します。
ご用意いただくもの
●下記訪問診療申込書の記入をお願い致します
●保険証
●介護保険証の書類
●かかりつけの内科の先生やケアマネージャー、訪問看護師さんのお名前と連絡先
お申込書をプリントしてお持ちください
訪問診療の範囲
現在は、名古屋市南区、港区、熱田区、瑞穂区、緑区を中心に診療しています。その他の地域についてはお電話にてご相談ください。
介護保険について
介護が必要になった高齢者を社会全体で支えるしくみが介護保険制度です。訪問歯科診療では一部が介護保険で算定されます。ご自宅、グループホームや老人ホームなどの「居宅」と扱われる施設(病院・特養・老健を除く施設)における訪問歯科診療において、療養上必要な管理指導などにかかわる部分の費用が介護保険(居宅療養管理指導)での算定となります。
介護保険を利用されていない方の診療や、介護保険が算定されない施設(病院・特養・老健など)への訪問の場合では同様の算定が医療保険で行われますので、介護保険をお持ちでなくても訪問歯科はご利用いただけます。
居宅療養管理指導とは?
介護認定されている患者さんで居宅等、介護保険請求が可能な訪問先に居住している場合に算定する指導料です。歯科医師が行うものと歯科衛生士が行うものと2つに分かれています。
歯科医師が行うものにおいては継続的な医学的管理を行い、ケアマネージャーさんに必要な情報等を提供したり、利用者さんやご家族等に対して在宅サービスを利用する上での留意点や介護方法等についての指導や助言を行います。
歯科衛生士が行うものにおいては口腔ケア、義歯清掃、摂食・嚥下機能に関する実地指導を行い、利用者さんやご家族に対してそれにかかわる指導や助言を行ないます。
※要支援の方を対象にしたものは介護予防居宅療養管理指導です。(同様のサービス内容)
高齢者にとって
口腔ケアが大事な理由は?
加齢とともに唾液の分泌が減り、口の中を清潔に保つ自浄作用が低下するからです。
病気や認知症の予防につながる
虫歯や歯周病を放置すると、口の中の細菌が増えます。口の中が清潔でないと、さまざまな病気を引き起こす恐れがあります。心臓病や糖尿病などの疾患に影響を与えていることが分かっています。
また、しっかりと自分の歯を残すことは、「噛む」という行為で脳を活性化させ、認知症の進行を遅らせたり、予防したりする効果も期待できます。
誤嚥性肺炎を防ぐ
口の中を清潔にしていないと、誤嚥性(ごえんせい)肺炎を発症する可能性が高くなります。誤嚥性肺炎とは、口の中の細菌が唾液や食べ物と一緒に誤って気管支や肺に入ることで起こる肺炎です。
肺炎は日本人の死因3位の高齢者に多い疾患です。肺炎患者の約7割は75歳以上、そのうち7割以上が誤嚥性肺炎であることがデータで明らかになっています。